反応理由は完全には明らかになっていないが、大まかに言うと以下のようになっている。 H2O2(過酸化水素水)とKIO3(ヨウ素酸カリウム)が MnSO4・4H2O(硫酸マンガン四水和物)を触媒にして反応し、 I2とKIOが生成される。このとき、Mn2+がI-と反応することでMn3+となる。 I2はマロン酸(CH2(COOH)2)と反応してICH(COOH)2とI-になる。 ICH(COOH)2はMn3+と反応して再びM2+ができる。 ICH(COOH)2はCO2とH+とH2O、I-分解される。 生成されたI-を使って反応が繰り返される。マロン酸が消費されつくすとこの反応は止まる。 デンプンはI-と結びついて色がつくが、反応自体にも影響を与えている。
グラフから温度が上昇すると反応が終了するまでの時間(マロン酸を使い切るまでの時間)が短くなることがわかった。 また色の変化のサイクルも速くなることから、この反応と温度が大きく関係していることがうかがえる。 C液の濃度が薄いときに青くならなかったのは、第一段階の反応で生成されるヨウ素が足りなかったためと考えられる。 反応理由を見ればわかるが、この反応ではリサイクルされるヨウ素の量は第一段階の反応で決まる。 一応理論上ではヨウ素酸カリウムと過酸化水素水が無限に存在するとき、無限に反応を繰り返すはずだが実際にはそうならなかった。 実際にC液の濃度を上げてみたところ、それだけでは青くならなかったので、 ヨウ素酸カリウムとデンプンを増やしたところ透明→黄色→青の変化を繰り返した。
薬品の量を多少間違えて実験を行なってしまっていたので、本の数値だけではなく実際に実験をして適切な量を調べたい。 また、今回は反応時間だけで調べたが、今後は反応回数(繰り返す回数)を調べてみたい。 さらに、反応中に温度が変化してしまいデータがあまり正確にならなかったので、温度を出来るだけ一定に保つ方法も考えたい。